昨今、猛威を振るっている「新型コロナウイルス」。
報道は減っていますが、まだまだ苦しんでいる方が大勢いるのが現状です。
病院でもらった薬やドラッグストアで買った薬を飲んでも、「あまり効かなかった…」「全然改善されない…」といった声をよく耳にします。
そういった方に試して欲しいのが漢方薬です。
今回の記事では、コロナに対する予防・治療・後遺症それぞれのおすすめの漢方薬を解説します。
実は私自身も2021年の夏頃にコロナに罹患してしまい、とても辛い思いをした経験があります。
幸いにも自宅療養で回復に努めて症状は改善したのですが、「倦怠感・頭痛・発熱」といった後遺症に半年ほど悩まされ続けました。
しかし漢方薬を使用した結果、現在では後遺症に悩まされることはなくりました。
最近ではコロナに対する世間の関心が薄くなってきましたが、実際に苦しんでいる方が大勢いることは承知しているので、なんとかお力になりたいという思いで執筆させて頂きます。
前置きが長くなってしまい申し訳ございません…
それでは次項より解説していきますね!
漢方薬について
漢方薬は皆様も一度は耳にしたことがあるかと思いますが、どのようなものか簡単に解説しますね。
漢方薬は自然界に存在する植物や動物を原料として製造されており、古来に中国から伝わったものを日本流にアレンジした処方のことを言います。
風邪薬など化学物質で製造されたものは「西洋薬」と呼び、症状に合わせて成分を選択します。
それに対して漢方薬は、同じ成分でも人によって対象となる症状が異なります。例えば、風邪に対する処方は「葛根湯」や「麻黄湯」など様々な選択肢があり、その人の体力などをみて合うものを選びます。
また、日本漢方生薬製剤協会が行った調査によると全国の医師の約9割が漢方薬を使用しており、現代ではポピュラーな医薬品となっています。
漢方薬の注意事項
西洋薬では改善が見られなかった場合など、非常に効果的に使用できる漢方薬ですが注意しなければならないこともあります。
それは、副作用が起きる可能性があるということです。
「漢方薬は自然由来だから安全なんでしょ?」といった間違った認識をしてしまう方が多いですが、あくまでも医薬品の一種なので副作用が起きる可能性はあります。
漢方薬を使用する際は西洋薬と同様に、異変を感じたら直ちに使用を中止し医師に相談するようにしてくださいね。
漢方薬だから副作用がないわけではないよ!
コロナの予防に効果的な漢方薬
コロナを予防するためには、身体の免疫力を向上させることが大切です。
補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
補中益気湯は、生命活動のエネルギーである「気」が不足した方に用いられる処方です。「気」は生命活動を維持するのに重要なもので、不足している方は身体の様々な機能が低下してしまいます。
そこで補中益気湯で「気」を補うことで、身体の内側にアプローチし機能を整え免疫力を向上させます。するとコロナが体内に侵入したとしても免疫機能が働き、発症する前にウイルスを排除してくれます。
板藍根(ばんらんこん)
板藍根は、抗ウイルス作用があるため体内に侵入したウイルスを排除する働きがあります。
中国では古くから風邪やインフルエンザの予防に用いられており、2003年に流行したSARSの対策として名前が世に広まりました。
特におすすめしたいのはトローチタイプのもので、小分けにされており持ち運びに便利です。トローチなのでサッと取り出して舐めることができ、コロナの予防以外にも喉のイガイガにも効果的です。
コロナの治療に効果的な漢方薬
コロナを治療する際は、発症初期に発熱が現れた段階ですぐに治療を開始することが大切です。
柴葛解肌湯(さいかつげきとう)
柴葛解肌湯は、葛根湯と小柴胡湯をベースにし桔梗石膏を加えたものです。葛根湯で寒気・頭痛・関節痛を、小柴胡湯で胃腸症状を、桔梗石膏で発熱を治療するようにできており、全身症状に満遍なく対応できます。
コロナは急速に症状が進行することが多いため、初期段階ですぐに柴葛解肌湯を使用することでその後の症状を抑えることができます。
約100年前に流行したスペイン風邪の際にも活躍し、柴葛解肌湯を処方した医師の患者は一人も死者が出なかったという逸話もあります。
葛根湯(かっこんとう)
葛根湯は、漢方薬の代名詞とも言える最もポピュラーな処方です。身体を温めて発汗を促し、ウイルスを排除する働きがあります。
発熱や寒気といった風邪に用いられることが多かったですが、同じくウイルスが原因のコロナに対しても有効であることがわかっています。
その他、頭痛や肩こりなど幅広い症状に対して用いられることもあります。
麻黄湯(まおうとう)
麻黄湯は、身体を温めて発汗を促し、ウイルスを排除する働きがあります。葛根湯と似ていますが、麻黄湯のほうが温める力が強いのが特徴です。
また、その他の違いとして麻黄湯は「節々の痛み」にも効果があるためインフルエンザの治療薬としても用いられています。もちろんコロナに対しても有効です。
葛根湯と麻黄湯の使い分け
どちらも似たような効果があるので、どっちを選べばいいか迷ってしまう方もいると思います。
そこで、使い分けの簡単な目安を紹介しますので参考にしてみてください。
自分で判断するのが難しい場合は、薬剤師や登録販売者に相談してみましょう!
コロナの後遺症に効果的な漢方薬
コロナの後遺症は人によって、症状や期間が異なります。漢方薬を使用する際も合う・合わないといったことがあるので、十分な効果を感じることができなかった場合は違う処方を試してみましょう。
十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)
十全大補湯は、全身の「気」や「血」の巡りを良くして体力を向上させる働きがあります。
倦怠感や疲労感が続くのは、「気」や「血」が不足しているためと考えられます。「気」を巡らせて全身に生命エネルギーを運び、「血」を巡らせて栄養を運びます。すると身体の内側から活力が溢れるようになり、症状が改善されていきます。
実際に、十全大補湯がガン治療後の体力回復をサポートする目的で使用される場合もあるので、ぜひ試してみてください。
麦門冬湯(ばくもんどうとう)
麦門冬湯は、乾燥している喉を潤す作用がありせきを鎮めてくれます。
コロナが回復したあともせきが続くという方は多いのですが、コンコンと乾いたせきの場合は非常に有効です。反対に、痰が絡むようなデロデロとしたせきが出る場合は後述する「小青竜湯(しょうせいりゅうとう)」のほうが向いています。
せきが続くと体力も奪われてしまうので、漢方薬を用いて早めに対処しましょう。
小青竜湯(しょうせいりゅうとう)
小青竜湯は、鼻水の原因となる「水」が体内に溜まっている状態を「気」を動かすことによって改善します。
後遺症以外では、花粉症などのアレルギーに対して用いられることもあります。一般的な西洋薬の場合は鼻水を止める薬には眠くなる成分が含まれていることがありますが、小青竜湯は生薬のみで製造されているため眠くなる心配がありません。
また、先ほども少しお話ししたように痰が絡むせきも「水」が関係しているため、小青竜湯が有効な場合もあります。
七物降下湯(しちもつこうかとう)
七物降下湯は、血圧のバランスを調整することで頭痛を改善します。
通常の頭痛の場合はロキソプロフェンやイブプロフェンなどの西洋薬で対応しますが、コロナの後遺症による頭痛の場合は西洋薬よりも漢方薬のほうが効果が高いと言われています。これは、コロナの後遺症による頭痛は肩こりや耳鳴りなど「血」に関係する症状も一緒に伴うことが多いからです。
コロナの後遺症を改善するためのポイント
漢方薬の効き目や効果が現れるまでの期間は個人差があるため、具体的にどれくらい飲めばいいとは断言できません。
実際に私は後遺症に悩まされたとき、「後遺症専門外来」を受診し医師と相談しながら漢方薬を処方してもらいました。最初は「十全大補湯」を2週間分処方されたのですが、飲み切った段階で症状の改善は見られませんでした。
そのとき医師には「後遺症は根気強く治療していくしかないよ」と言われ、その後も様々な処方を試しながら約半年間治療を継続しました。
「なんで治らないんだろう…」とネガティブな気持ちになることが多かったのですが、漢方薬による治療を継続した結果、最終的に完治し現在では問題なく動くことができています。
そこで私が実際に後遺症の治療を体験して、重要だと思ったことが二つあるので紹介しますね。
- 根気強く治療を継続する
- あまり考えすぎずに完治すると信じる
もちろん後遺症は薬の効果で治療するものなのですが、自分自身の気持ちの問題もあると感じました。
これだけ世界的に流行したコロナですから、悩んでいる方は大勢いることでしょう。同じような悩みを抱えている方もたくさんいて、それぞれが元の生活に戻るために頑張っていると思います。
決してあなただけではないので安心してくださいね。
後遺症は絶対に治ると信じて頑張りましょう!
新日本漢方ラボ合同会社
もし精神的に辛いと感じている場合は、漢方の力でメンタルケアができるサプリもあるので試してみてください。
前向きな気持ちを持つことはとても大切なことです!
まとめ
漢方薬には身体の内側からアプローチする作用があるので、西洋薬での対処が難しい場合でも効果を発揮することができます。
コロナには漢方が効くというのは全国の医師の間でも認識されており、試してみる価値はあると言えるでしょう。お近くのドラッグストアや通販でも購入できるので、気になる方はぜひ試してみてくださいね。
最後までご覧頂き、誠にありがとうございました。
皆様のお悩みを解決する手助けになりましたら幸いです。