「登録販売者」は最近、人気のある職業で世間一般にも広く知れ渡ってきています。
ですが、具体的にどのような仕事内容かピンと来ない方も多いはず。
そこで今回は、登録販売者として働いた場合の時給や仕事内容、資格の取り方について解説します。
約6年間、ドラッグストアで働いた筆者の経験を交えながらお話しするので参考にしてくださいね!
登録販売者とは
登録販売者は正式名称を「医薬品登録販売者」と言い、ドラッグストアや薬局などで一般用医薬品を販売できる資格のことです。
薬だけでなく健康に関する幅広い知識を持っているので、「気軽に相談できる町医者」のような形で親しまれています。
登録販売者は2009年に施行された資格で、現在では全国に累計30万人以上の資格保有者がいます。
薬剤師との違い
「薬を販売する職業って薬剤師じゃないの?」と思う方もいるかもしれませんが、登録販売者と薬剤師では明確な違いがあります。
一般用医薬品はドラッグストアなどで取り扱っている薬のことで、副作用のリスクなどによって「第1類〜第3類」に分類されているよ!
どちらも「薬のスペシャリスト」ですが、できることには差があるんだね!
条件なしで受験できるのは登録販売者の良いところだね!
仕事内容をリアルな1日の流れで紹介
登録販売者が薬を扱う仕事であることはお分かり頂けたと思いますが、ここではさらに具体的な仕事内容について解説していきます。
私が実際に勤めていたドラッグストアでの1日の流れを紹介しますね!
時刻 | 作業 |
8:00 | 出勤・店内清掃・仕分け |
10:00 | レジ準備・開店・品出し |
11:00 | 品出し・定期作業 |
13:00 | 休憩 |
14:00 | 発注 |
15:00 | 品出し・定期作業 |
17:00 | 仕分け:品出し・定期作業 |
21:00 | レジ締め・閉店 |
22:00 | 退勤 |
もちろん店舗や業種によって違いはあるので、あくまでも一例ですがこのような感じです。
ドラッグストアはとにかく品数が多いので品出し作業に追われることが多いです。そして品出しの合間で棚替えやPOP貼りなどの定期作業を行います。もちろんそれらを行いながら、接客やレジ打ちなどの基本的な作業もこなさなくてはなりません。
私の場合は社員一人に対する1日の作業量がとても多かったので、どんなに効率良く動いても「時間が足りない!」と嘆いていました。
ですが、こういった作業は分担して行うことがほとんどなので、登録販売者の仕事は「医薬品の接客・販売がメイン」と思って頂いて大丈夫です。
登録販売者の活躍の場
医薬品を販売している店舗であれば、登録販売者を募集しているところはドラッグストア以外にもたくさんあります。
一例を紹介するので、求人を探す際の参考にしてください。
自分が希望する働き方に合った職場を選ぼう!
登録販売者の時給
実際に働いていく上で、重要になってくるのが給料ですよね。
正社員とパート・アルバイトでは給与形態が異なるので、それぞれ解説します。
ご紹介した金額はあくまでも一例なので、企業や店舗によって異なりますので注意してください。
ちなみに先ほど紹介した登録販売者の求人がある業種の中では、実は「コンビニエンスストア」が一番給料が高い傾向にあります。
コンビニは夜勤があることに加えて、人材確保に難航しており人手不足が発生していると考えられるためです。
なるべく高い給料で働きたい場合は、コンビニエンスストアを検討してみると良いでしょう。
給料をアップさせるためには
登録販売者の資格を取ったばかりの状態では「見習い扱い」となり、一人で医薬品を販売することができず給料もあまり高くはありません。
しかし、以下の管理者要件を満たし正規の登録販売者となることで独り立ちし、給料をアップさせることができます。
また、管理者要件を満たした正規の登録販売者は企業からの需要も高く、転職市場でも非常に人気があります。
最初はコツコツと経験を積み、管理者要件を満たしてから転職するのがおすすめの収入アップ法です。
資格の取り方
ここでは、これから「登録販売者」の資格取得を目指している方に向けて、資格の取り方を解説します。
冒頭でも少しお話ししましたが、登録販売者試験には受験するための条件がないのでどなたでも資格取得を目指すことができます。
登録販売者試験は年に1回、各都道府県で実施されています。試験内容は以下のようになっています。
このように5章に分けて出題され、全部で120問となります。
合格基準は正答率によって決められており、例えば満点を取った章があっても他の章の正答率が低ければ不合格となってしまうため注意が必要です。
医薬品に関する問題はもちろん、人体の仕組みや法律に関する問題も出題されるので満遍なく勉強しましょう。
試験の合格率
「登録販売者試験ってどれくらい難しいんだろう…」と気になる方もいますよね。
過去の合格率を表にまとめたので、参考にしてください。
試験実施年度 | 全受験者数 | 全合格者数 | 合格率 |
2015年度 | 49,864人 | 22,901人 | 45.9% |
2016年度 | 53,369人 | 23,330人 | 43.7% |
2017年度 | 61,126人 | 26,606人 | 43.5% |
2018年度 | 65,433人 | 26,996人 | 41.3% |
2019年度 | 65,288人 | 28,328人 | 43.4% |
2020年度 | 52,959人 | 21,952人 | 41.5% |
2021年度 | 61,070人 | 30,082人 | 49.3% |
2022年度 | 55,606人 | 24,707人 | 44.4% |
上記のデータを見ると、合格率は40%台で推移していることがわかります。
そのため、しっかり勉強すれば合格は十分に目指すことができます。
ただし、都道府県や年度によって難易度は異なるので注意しましょう。
おすすめの勉強法
いざ勉強を始めようとしても、そもそもどのように進めていけば悩んでしまいますよね。
登録販売者の勉強をする方法は以下のようなものがあります。
おすすめの通信講座・オンラインスクール
先ほど解説にも合ったように、一番おすすめなのは「通信講座・オンラインスクール」です。
ここでは特におすすめしたいものを紹介するので、迷っている方はぜひ参考にしてくださいね。
登録販売者の将来性
登録販売者は年々増加傾向にあるため、将来性を心配している方もいるのではないでしょうか。
しかし結論からお伝えすると、「登録販売者の未来は明るい」と言えます。
最近ではセルフメディケーション(自分自身の健康に責任を持ち、軽度な身体の不調は自分で手当てする)が推進されており、一般用医薬品を扱う企業が増えてきています。
それに伴い、登録販売者の需要は今後も伸び続けると予想されています。
今から登録販売者を目指すのは間違ってないから安心してね!
登録販売者は「やばい」「やめとけ」?
「登録販売者」というワードで検索すると、「やばい」「やめとけ」といったネガティブな検索結果が見受けられます。
これを見ると不安になってしまう方もいると思いますが、安心して頂いて大丈夫です。
このようなネガティブな言葉が出てくるのは、一部の登録販売者の愚痴のようなものだからです。
確かに店舗によっては、環境が悪く働きづらい場合もあります。
しかし現在では「働き方改革」によって、ほとんどの企業で労働環境が改善されているので大丈夫ですよ。
私自身も新人の頃は労働環境が悪い店舗で辛い思いをしたこともありましたが、異動してから改善され気持ち良く働くことができました。
マイナスなイメージを持たれてしまうことも多いですが、登録販売者はぶっちゃけかなりおすすめです!
登録販売者の魅力・やりがい
ここまでの解説で、登録販売者という資格についてはお分かり頂けたと思います。
では、この仕事の魅力・やりがいはどのようなものがあるのでしょうか。
私が実際に店舗で体験したエピソードを交えてお話しさせて頂きますね。
まとめ
登録販売者はお客様との距離が近く、魅力ややりがいもある素晴らしい職業です。
これから資格を取得したいという方は、通信講座・オンラインスクールなどを利用して効率的に勉強を進めることをおすすめします。
最後までご覧頂き、ありがとうございました。
皆様のお悩みを解決する手助けになりましたら幸いです。